いよいよ明日の前夜祭から始まる今年のフジロック!で、おれは今年もまた欠席なんだけど、今年は例年以上にいろいろ気になるステージがあって、その中でも先日発表されたこの素晴らしいニュース。

CORNERSHOPのステージに“まつきあゆむ”が参加!
Special Fuji Rock guest | Cornershop

今年のフジロック最終日、フィールドオブヘブンでのコーナーショップのステージに、まつきあゆむがゲストとして出演するのだという。

このニュースの何が素晴らしいのか。まつき君がフジロックに出ることも素晴らしいし、コーナーショップから声がかかってステージで共演することになったのも素晴らしい。でもそれよりももっと重要なことは、まつき君とコーナーショップのメンバーは(いちおう公に知られているかぎりたぶん…)未だに一度も会ったことがなくて、おそらくフジロックで初めて対面するということだ。

コーナーショップのメンバーがまつき君の存在を知ったのは、彼らがオンラインで発表していた新曲をまつき君がツイッター上で紹介したことがきっかけだった。そこから急に日本からのダウンロードが増えたことで、コーナーショップのメンバーからまつき君にコンタクトがあって、ネット上で彼らの交流が始まったらしい。それから彼らはお互いの曲をリミックスしてそれぞれ発表するというコラボレーションを行ったりしていた。

ここでまつき君がどういうミュージシャンかということについては、以前にもこのブログで書いたのであらためて詳しく説明しないけど(てっとり早く知りたい人はとりあえずこの記事あたり)、彼はレコード会社などの後ろ盾を一切持たないまま、オンラインで楽曲を発表して活動しているミュージシャンである。そのユニークな活動スタイルで注目を集めた彼だけど、彼の作る音楽もまた、ユニークではありながらもけっしてマニアックだったり閉鎖的なものではなく、広く多くの人に届くような親しみやすさと普遍性を持っていると思っている。

これまでにも、インターネットで音楽を発表してそれがきっかけに注目されるようになったミュージシャンはいる。そして注目を集めた結果、大手レコード会社と契約してCDデビューというサクセスストーリー。インターネットによってレコード会社の力を必要とすることなく誰でも世界に向けて自分の作品を発表する手段はできたけど、でもそこから先のゴールはやっぱりそれ以前とあんまり変わりがなかった。そこがなんだか面白くないというか、物足りないなあと感じてたのだった。

そんなことを考えていた時にまつきあゆむというミュージシャンのことを知った。初めに彼のユニークな活動スタイルに興味を持ち、それから彼の作る音楽にすっかり魅了された。そして、彼ならその先の夢も見せてくれるかもしれないと思った。音楽は音楽の力だけでどれだけ広がっていけるのか。レコード会社の力を借りることなしに、ミュージシャン自身がインターネットを通じてダイレクトにリスナーに音楽を届けるという方法論のままで、いったいどこまでいけるのか。そんな夢を、彼ならひょっとして現実に見せてくれるかもしれないと思ったのだった。インターネットの可能性と音楽の持つ力、その両方を信じる者にとって、だからこそ今回のまつきあゆむフジロック出演とコーナーショップとの共演は、その夢がなにか現実のものとして形になる小さいけども大きな出来事なのである。

現在のまつき君は自分の音楽表現においてライブ活動に重きを置いていない。ましてや今回は、フルステージ出るらしいもののあくまでも客演である。実際に今回のライブにおいて、彼の音楽の本質がどれだけ伝わるのかはわからない。でも、ひょっとしてここからまた何かが変わっていって、やがてこのライブが歴史的な出来事として位置付けられるようになったりするかもしれない。というわけで、今年フジロック行く人にはぜひ目撃してきてほしいと思います。